【2026年最新更新】施行日前申請の公表状況
- 育成就労計画認定の施行日前申請は2026年9月1日から外国人技能実習機構で受付開始予定(出入国在留管理庁・施行日前申請ページ)
- 申請手続の案内は2026年6月頃掲載予定・省令様式と記載例は準備でき次第掲載とされ、現時点で未公表。添付書類の参考様式(第1-1号〜第1-33号・第4-1号〜第4-9号)はWord形式で先行公開済み
- 育成就労制度運用要領は2026年2月20日公表・4月6日付一部改正(計画認定を扱う第4章は改訂版掲載済み)。2026年6月4日には工業製品製造業の分野別運用要領が掲載され、分野別の公表が進行中
育成就労制度の核心業務は「育成就労計画」の作成と認定取得です。3年間の育成目標(業務・技能・日本語)を設定し、外国人育成就労機構の認定を受ける必要があります。計画の質が外国人材の育成成果と受入企業の満足度を左右します。
育成就労計画とは|制度上の位置づけ
技能実習計画との違い
育成就労計画は、現行制度の「技能実習計画」に相当するものですが、その設計思想は大きく異なります。
技能実習計画の特徴は「何をさせるか(業務内容の確認)」という入管管理的な側面が強く、「技能実習の目標 = 技能実習評価試験の合格」というシンプルな構造でした。
これに対して育成就労計画は「どう育てるか(育成の全体設計)」という積極的な育成ロードマップとしての性格が強く求められます。業務・技能・日本語の三軸にわたる3年間の成長目標を設定し、その達成のための具体的な教育・訓練計画を記載することが求められます。
| 比較項目 | 技能実習計画 | 育成就労計画 |
|---|---|---|
| 計画の主眼 | 「何をさせるか」の確認 | 「どう育てるか」の設計 |
| 期間 | 1号(1年)+2号(2年)+3号(2年) | 3年間一体 |
| 目標設定 | 技能評価試験合格 | 業務・技能・日本語の三軸 |
| 変更手続き | 計画変更認定が必要 | 重要変更は認定変更、軽微は届出 |
| 作成主体 | 受入機関が主体(監理団体が支援) | 監理支援機関が主体として支援 |
| 認定機関 | OTIT(外国人技能実習機構) | 外国人育成就労機構(新設) |
育成就労計画の作成は、監理支援機関の中核業務として位置づけられます。単なる書類作成の代行ではなく、受入企業と外国人材双方にとって実効性のある育成計画を設計できるかどうかが、監理支援機関の付加価値の差別化ポイントとなります。
認定制の意味(事前審査・変更手続き)
育成就労計画は、受入れ開始前に外国人育成就労機構から認定を受けることが義務付けられています。「事前認定制」を採用していることは、以下の2つの意味を持ちます。
1. 事前審査による不適正な計画の排除 実態と乖離した育成目標、形式的な教育計画、受入企業の受入体制が不十分なケースを、受入れ開始前に排除する機能を持ちます。認定を受けた計画の範囲内でのみ育成就労が認められるため、「計画はあったが実態は技能実習と同じ」という状況を防止します。
2. 変更管理による計画の適正な実施 認定を受けた計画内容に変更が生じた場合は、変更の内容に応じて「変更認定申請」または「変更の届出」が必要です。認定計画からの逸脱は行政処分の対象となるため、計画変更の管理は重要な実務です。
計画に記載する必須項目
育成就労計画に記載が必要な主要項目として以下が想定されています(省令等で詳細が確定予定)。
- 受入機関の基本情報(名称・所在地・受入体制)
- 外国人材の基本情報(国籍・在留資格・経歴等)
- 対象分野・業務の区分
- 3年間の業務目標(何ができるようになるか)
- 技能目標(技能検定の受検計画・目標レベル)
- 日本語目標(各時点でのJLPT等の目標レベル)
- 教育・訓練の内容と実施スケジュール
- 賃金・労働条件(最低賃金以上であること)
- 生活支援の体制(住居・日本語学習支援等)
- 監理支援機関の支援内容
育成就労計画の作成ポイント
育成目標の設定方法(業務・技能・日本語の三軸)
育成就労計画の核心は「3年後にどんな人材に育てるか」の明確な設定です。業務・技能・日本語の三軸にわたって、測定可能・達成可能な目標を設定することが求められます。
業務目標の設定 「3年間で何ができるようになるか」を職務記述書(ジョブディスクリプション)に近い形で記載します。たとえば「1年目: 基本的な機械操作の補助、2年目: 単独での標準作業、3年目: 後輩への作業指導ができるレベル」というような段階的な成長イメージを示します。
技能目標の設定 分野ごとに設けられる技能検定(育成就労向けに新設または特定技能と共通)の受検・合格を目標に組み込みます。現時点では全分野の技能検定が整備されているわけではないため、省令等での詳細確定を待って計画に組み込む必要があります。
日本語目標の設定 育成就労制度では段階的な日本語能力向上が求められます。目標設定の目安:
- 入国時: A1相当(JFT-Basic またはJLPT N5相当)
- 1年経過時: JFT-Basic合格またはJLPT N5合格
- 2年経過時: JLPT N4水準(目標)
- 3年経過時(特定技能移行要件): JLPT N4合格
特定技能への移行を見据えたキャリアパス設計については育成就労から特定技能へのキャリアパス設計を参照してください。
3年間のマイルストーン設計
育成就労計画は「3年間一体」の計画ですが、実務的には年次・半年次での節目目標(マイルストーン)を設けることが重要です。
第1フェーズ(0〜12ヶ月)
- 生活・職場への適応
- 基本的な業務の習得
- JFT-BasicまたはJLPT N5の取得
- 日常的なコミュニケーションの確立
第2フェーズ(12〜24ヶ月)
- 応用的な業務の習得
- 技能検定(基礎級相当)の受検・合格
- JLPT N4水準の日本語力の向上
- ※転籍可能条件の充足(必要な場合)
第3フェーズ(24〜36ヶ月)
- 独立的な業務遂行
- 特定技能移行要件の充足(技能試験・日本語試験)
- 特定技能への移行申請の準備
このマイルストーンを育成就労計画に明示することで、受入企業・外国人材・監理支援機関の三者が同じ目標に向かって取り組む基盤が整います。
技能検定・日本語試験との連動
育成就労計画において、技能検定と日本語試験は「目標」として計画に組み込むだけでなく、受検のスケジュール・費用・支援体制を具体的に計画に反映することが重要です。
技能検定の組み込みポイント
- 受検のタイミング(育成就労終了前に合格が必要な場合)
- 受検費用の負担(受入機関側で負担する旨の記載)
- 試験対策の時間・教材の確保
日本語試験の組み込みポイント
- 試験日程(JFT-BasicやJLPTの試験実施月)との逆算
- 日本語学習時間の確保(就業時間内での学習機会の提供)
- オンライン学習ツール・外部日本語スクールの活用計画
日本語要件の詳細については育成就労の日本語要件を参照してください。
受入企業との目標合意プロセス
育成就労計画は監理支援機関が「作ってあげる」ものではなく、受入企業と共同で合意形成するプロセスが重要です。このプロセスを怠ると、計画と実態の乖離が生まれ、行政指導・処分のリスクが高まります。
目標合意のための実務ステップ
- ヒアリング: 受入企業が3年間でどんな人材に育てたいかを聞き取る
- ドラフト作成: 監理支援機関がヒアリング内容をもとに計画案を作成
- 確認・修正: 受入企業の担当者に内容を確認し、実現可能性を検証
- 正式合意: 受入企業の代表者が計画内容に署名・押印
- 外国人材への説明: 当事者(外国人材本人)への計画内容の説明と同意取得
- 認定申請: 認定機関に申請書類一式を提出
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認定申請の実務フロー
必要書類と申請先(外国人育成就労機構)
育成就労計画の認定申請は、施行後は外国人育成就労機構が認定主体となります。施行日前申請(2026年9月1日受付開始予定)の受付は外国人技能実習機構(OTIT)が担います。最新の公表状況は後述の「施行日前申請の最新状況」を参照してください。
申請に必要な書類(想定)──添付書類の参考様式42種は既に先行公開されています(後述の最新状況を参照)。
| 書類カテゴリ | 主な書類名 |
|---|---|
| 計画書類 | 育成就労計画書(所定様式) |
| 受入機関関連 | 受入機関の登記事項証明書・直近の決算書 |
| 雇用契約関連 | 雇用契約書(案)・労働条件通知書(案) |
| 監理支援機関関連 | 監理支援機関許可証の写し・支援委託契約書 |
| 外国人材関連 | 旅券(申請時に取得済みの場合)・送出機関の証明書 |
| 教育訓練関連 | 日本語教育・職業訓練の実施計画書 |
| 住居関連 | 宿舎の確保状況・平面図等 |
書類の詳細は省令様式・記載例の公表(2026年6月頃掲載予定)で確定しますが、現行の技能実習計画の申請書類との類似性が高いと考えられます。技能実習計画の作成経験を持つ担当者は、そのノウハウを活かして対応できる部分が多いです。
申請から認定までの標準的な期間
育成就労計画の認定には、現行の技能実習計画と同様に審査期間が必要です。現行制度の実績から、標準的な審査期間は1〜2ヶ月程度(書類不備がない場合)が想定されますが、制度施行初期は申請が集中することで審査期間が延びる可能性があります。
認定申請のタイミング管理
- 外国人材の入国予定日から逆算し、少なくとも2〜3ヶ月前に申請を行う
- 制度施行初期(2027年4月〜)は申請が集中するため、さらに余裕を持って早期申請
- 書類不備による差し戻しを防ぐため、チェックリストを活用した事前確認を徹底する
不認定・条件付き認定のパターンと対応
育成就労計画が不認定または条件付き認定となるケースとして以下が想定されます。
不認定となりやすいケース
- 育成目標が実態と乖離しており達成可能性が低い
- 受入機関の受入体制(住居・指導担当者・教育時間等)が不十分
- 賃金条件が最低賃金水準を下回る
- 監理支援機関との支援委託契約が締結されていない
- 書類の記載内容と提出書類の内容に矛盾がある
条件付き認定となるケース
- 日本語教育の内容について補強・修正が求められる場合
- 技能検定の受検計画について具体化が求められる場合
- 生活支援の内容について追加対応が求められる場合
不認定・条件付きの場合は、指摘事項に対応した修正を行い、再申請または補正申請を行います。不認定の理由を正確に把握し、同様のケースで再度問題が発生しないよう事例を蓄積することが監理支援機関としての品質向上につながります。
施行日前申請の最新状況(2026年6月時点)
育成就労計画の認定申請は、制度施行に先立って受け付ける「施行日前申請」の枠組みが用意されています。ここでは、監理支援機関の事務局として把握しておきたい2026年6月時点の公表状況を整理します。手続の詳細はまだ公表されていない部分が多いため、「確定していること」と「公表待ちのこと」を分けて押さえることが重要です。
受付開始は2026年9月1日・申請先は外国人技能実習機構
出入国在留管理庁の施行日前申請ページには、育成就労計画の認定に係る施行日前申請を令和8(2026)年9月1日から外国人技能実習機構で受付開始予定と明記されています。育成就労制度Q&Aにも同旨の記載があります。施行後の認定主体は外国人育成就労機構ですが、施行日前の受付は外国人技能実習機構が担う建付けです。
計画を作成するのは育成就労実施者(受入企業)で、育成就労外国人ごとに作成して認定を受けます。監理型育成就労では、実施者が監理支援機関の指導のもとで計画を作成するとされており、監理支援機関側には申請集中期に向けた指導体制の準備が求められます。なお、機構コールセンター(0570-011-300、平日9時〜17時)での計画認定申請に関する問い合わせ受付開始日は「後日ホームページで案内予定」とされています。
出典: 出入国在留管理庁「施行日前申請」 / JITCO「育成就労制度」 / 外国人技能実習機構「育成就労制度」
手続案内・省令様式は「2026年6月頃掲載予定」のまま公表待ち
外国人技能実習機構の「育成就労計画認定施行日前申請」ページには、「育成就労計画認定申請手続きに関する案内につきましては、令和8年6月頃に掲載予定です」「省令様式及び記載例等は準備でき次第掲載します」と記載されています。2026年6月時点で、手続案内・省令様式(申請書本体)・記載例はいずれも未掲載です。本記事もOTITの公表があり次第、内容を更新します。
一方で、添付書類にあたる参考様式(第1-1号〜第1-33号、第4-1号〜第4-9号、いずれもWord形式)は同ページに先行して掲載済みです。また、JITCOは2026年2月のニュースで「施行日前申請は2026年9月1日開始、詳細は本年6月頃に公表予定」と案内したうえで、申請書類の点検・提出・取次ぎ等の支援準備を進めているとしています。手続詳細の公表前でも、先行公開資料で準備を始められる段階に入っているといえます。
出典: 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」 / JITCOニュース(2026年2月24日)
監理支援機関許可の施行日前申請(2026年4月15日開始)との関係
計画認定に先行して、監理支援機関許可の施行日前申請は令和8(2026)年4月15日から外国人技能実習機構で受付が始まっています。監理団体から監理支援機関への自動移行はなく新規許可が必要(Q&A Q33)であり、許可基準も外部監査人の設置・債務超過の禁止・常勤役職員要件などで厳格化されています(Q34)。監理型で計画作成を指導する立場になるためには、許可申請の準備状況と計画認定の準備状況を並行して管理する必要があります。
なお、介護・工業製品製造業・自動車整備・物流倉庫・漁業の特定分野については、各所管省庁の上乗せ基準告示の公布後に申請する必要があるとされています。分野別の動きとしては、2026年6月4日に運用要領へ工業製品製造業分野(分野別)が掲載されるなど、分野別運用要領の公表が進行中です。対象分野ごとの上乗せ基準の公表状況は、所属組合員の業種に応じて個別に追う必要があります。監理支援機関の許可要件・申請スケジュールの全体像は監理支援機関とは何かを解説した記事を、分野ごとの整理は育成就労の対象分野の記事をご参照ください。
出典: 出入国在留管理庁「施行日前申請」 / 出入国在留管理庁「育成就労制度」新着情報
現行の技能実習計画は「2027年2月までの申請」が機構の依頼
移行期の実務で見落としやすいのが、現行制度side(技能実習)の締め切りです。外国人技能実習機構は、1号技能実習計画の認定申請を令和9(2027)年2月までに行うよう依頼しています。申請期限自体は2027年3月31日ですが、機構は前倒しでの申請を推奨しています。施行日前申請の受付開始(2026年9月)から技能実習計画の申請期限(2027年3月末)までは、新旧両制度の申請が並走する期間となるため、組合員企業ごとに「技能実習で入れる最後の区分か、育成就労で計画を組むか」を早めに仕分けしておくことが事務局の負荷平準化につながります。
先行公開済みの参考様式と今からできる準備
省令様式と記載例は公表待ちですが、添付書類の参考様式は既にまとまった数が公開されています。様式の構成を先に把握しておけば、公表後すぐに組合員企業への展開と書類収集に着手できます。
参考様式はWord形式で先行公開済み(第1-1号〜第1-33号・第4-1号〜第4-9号)
外国人技能実習機構の施行日前申請ページには、参考様式として第1-1号から第1-33号、および第4-1号から第4-9号がすべてWord形式で掲載されています。主な様式は次のとおりです。
| 様式番号 | 様式名 |
|---|---|
| 第1-1号 | 理由書 |
| 第1-2号 | 雇用契約書及び雇用条件書 |
| 第1-3号 | 育成就労外国人健康診断個人票 |
| 第1-4号 | 履歴書及び申告書 |
| 第1-5号 | 外国の所属機関の概要書及び証明書 |
| 第1-8号 | 申請者の誓約書 |
| 第1-13号 | 待遇に関する重要事項説明書 |
| 第1-15号 | 報酬・宿泊施設・徴収費用についての説明書 |
| 第1-26号 | 監査人の就任承諾書及び誓約書 |
様式の顔ぶれを見ると、雇用条件・待遇・報酬や宿泊施設・徴収費用の説明など、外国人本人への説明と合意の証跡を重視した構成であることが読み取れます。監理支援機関としては、組合員企業がこれらの説明書類を自力で正確に作成できるか、どこまで事務局側で点検・支援するかの役割分担を、様式を実際に開きながら検討しておくとよいでしょう。なお、これらはあくまで添付書類の「参考様式」であり、認定申請書本体となる省令様式はまだ掲載されていません。
運用要領第4章(計画認定)は改訂版が掲載済み
育成就労制度運用要領は2026年2月20日に公表され、2026年4月6日付で一部改正されています(監理支援機関許可関係の諸申請の添付様式等の変更で、新旧対照表も公表されています)。計画認定を扱う第4章は、2026年4月6日改訂版が外国人技能実習機構のサイトに掲載済みです。手続案内の公表前に認定の枠組みを把握する一次資料としては、現時点でこの運用要領第4章が最も具体的な拠り所になります。事務局内の勉強会や組合員企業向け説明会の教材として、改訂版に基づいて読み込んでおくことをおすすめします。
出典: JITCOニュース(2026年4月14日・運用要領一部改正)
公表待ち期間に進めておきたい体制整備
手続案内の公表(2026年6月頃予定)から受付開始(2026年9月1日)までの期間は長くありません。公表を待たずに進められる準備として、次の項目が挙げられます。
- 参考様式の読み込みと役割分担の設計: 公開済みの42種類の様式を確認し、実施者(受入企業)が作成するもの・監理支援機関が指導や点検で関与するものを仕分けします。
- 送出し国側書類の収集ルート確認: 第1-5号「外国の所属機関の概要書及び証明書」のように外国側の書類が必要な様式があるため、送出機関との連絡体制を確認しておきます。
- 対象者リストの整備: 施行日前申請の対象としたい外国人と、技能実習計画(2027年2月までの申請依頼)で対応する外国人を組合員企業ごとに仕分けします。
- 公表ページの定点監視: 手続案内・省令様式・記載例は外国人技能実習機構の施行日前申請ページに掲載されるとされているため、同ページの確認を定例業務に組み込みます。
移行準備全体の時系列は育成就労制度への対応準備ガイドで整理していますので、あわせてご確認ください。
「通算3年・1本の計画」で変わる認定後の管理業務
育成就労計画は、技能実習の1号〜3号のような段階別の計画認定が廃止され、当初から通算3年の計画として認定されます(Q&A Q28)。就労期間は原則3年で、試験に不合格となった場合は最長1年の延長が可能です(Q11)。この「3年を1本で認定する」構造は、申請業務だけでなく認定後のモニタリング業務にも影響します。監理支援機関として認定後に発生する継続業務を、申請準備の段階から見込んでおきましょう。
計画の基本枠組み: 複数分野不可・必須業務3分の1以上
育成就労計画では、複数の分野にまたがる就労はできず(Q16)、必須業務には全体の就労時間の3分の1以上従事する必要があります(Q14)。また、農業・漁業については派遣形態での受入れが可能で、その場合は派遣元と派遣先が共同で計画を作成します(Q17)。組合員企業の業務実態が必須業務の時間割合を満たせるか、計画作成の指導段階で確認しておくべきポイントです。
日本語教育の中間評価と講習提供が計画期間中の継続業務になる
日本語要件は、就労開始前にA1(N5)相当の試験合格または認定日本語教育機関等での100時間以上の講習修了が必須とされ、入国後は1年以内にA1相当試験を受験する中間評価が設けられています。3年間でA2(N4)相当の試験合格が目標とされ、A2相当の100時間以上の講習提供義務(オンライン可・要件あり)もあります。講習費用は育成就労実施者または監理支援機関が負担するとされており(Q66)、受講時間を労働時間として扱う義務はありません(Q69)。
つまり認定を取って終わりではなく、「1年以内の試験受験」「100時間以上の講習提供」といった期中のマイルストーン管理が、外国人ごとに3年間継続して発生します。担当職員と組合員企業のどちらが受験手配・講習手配・費用負担を担うのか、計画作成の指導時点で取り決めておくことが、後のトラブル防止につながります。詳細は育成就労の日本語要件の解説記事をご参照ください。
転籍が発生すると転籍先で新たな認定申請が必要になる
本人意向の転籍は、同一業務区分内であること、一定水準の技能・日本語の修得、転籍制限期間の超過、受入先が優良な実施者であること等の要件のもとで認められます(Q48〜)。転籍制限期間は分野ごとに1年〜2年の範囲で設定され、1年超の設定分野でも実施者の判断で1年に短縮できますが、その場合は昇給等の待遇向上措置が必須となります。
監理支援機関の実務として重要なのは、転籍時には転籍先の実施者が新たな育成就労計画を作成し、機構に認定申請を行う点です(Q49)。つまり計画認定は「受入れ開始時に1回」とは限らず、転籍の受入れがあるたびに発生し得る業務です。さらに、転籍受入れは在籍する育成就労外国人の3分の1以下、大都市圏では地方からの転籍は6分の1以下(小規模の場合は1名まで可)という枠もあり(Q54)、転籍先から転籍元への初期費用補填は主務大臣の告示額を就労期間で按分する仕組みが予定されています(告示は今後制定・Q55)。監理支援機関は本人意向転籍の仲介役も担うため(Q32)、転籍ルールの全体像は育成就労の転籍ルールの解説記事で確認しておくことをおすすめします。
受入人数枠と優良認定が計画本数に直結する
受入人数枠は常勤職員数に応じて設定され、1年目〜3年目の合計で計算されます。優良な実施者は枠が拡大され(Q41)、優良な監理支援機関の場合は人数枠が基本の3倍になります(Q37)。人数枠は、監理支援機関が年間に指導・支援する計画認定申請の本数の上限を左右する要素であり、優良認定の取得戦略と計画認定業務のキャパシティ設計はセットで考える必要があります。あわせて、実施者側には行方不明者を発生させていないこと・法令遵守・労働条件の説明・協議会加入等の新しい要件(Q40)や、育成就労責任者・指導員・相談員への過去3年以内の講習受講義務(当分の間は技能実習の講習で代替可・Q44)もあるため、組合員企業の体制チェックリストに反映しておきましょう。
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